宗教新聞について

平成17年4月20日号

二〇〇七年問題というのがあるそうだ。
昭和二十二年から二十四年生まれの団塊の世代七百万人が定年を迎えるため、一日中家にいるようになって妻が悲鳴を上げる地域になじめない職場では技術が継承されない、そして年金財政が破綻する?といった問題が起こりかねない
▼それを巨大なマーケットととらえるとビジネスチャンスになる。自治体では、第二の人生を豊かな自然の中で過したいという人たちが増えると見て、その誘致に知恵を絞っている。「団塊の世代」の名付け親でもある堺屋太一氏は、老人向けの食事や衣類、住宅、レジャーなど無限の可能性があると、灰色をバラ色に塗り替える。現にリフォーム需要は急増している
▼という天地子も団塊真っ只中。ひとごとではないのだが、果たしてそんなに大げさに騒ぐことかとも思う。
というのは、何しろ小さいころから競争の中で育ってきたものだから、自分の考えで生きるしかないと思っている。
イデオロギーの空しさも見てきた。だから、どこかの国のように何でも人のせいにはしたくない。
そんな世代は、一斉に何かをするということはない
▼それに、もう先は見えているのだが、決して悲観はしないで、それなりの夢を追い続けようとする。自分なりの技能や知識はあっても、それにこだわることはない。そして人生の伴侶とは、やっと労わり合えるような関係になりつつある…と思いたいのだが。

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