第24回世界仏教徒会議
「仏教者の社会問題解決への貢献」テーマに開催

 世界仏教徒連盟(WFB、本部=タイ・バンコク)の第24回世界仏教徒会議(WFB大会)が11月14日から16日まで、東京都・浅草のホテルで「仏教者の社会問題解決への貢献」をメインテーマに開催され、海外23カ国から約370人、日本から約300人の仏教徒が参加した。
 今大会は、WFBに加盟する全日本仏教会(全日仏:松長有慶会長、豊原大成理事長)が受け入れにあたった。日本でのWFB大会は1978(昭和53)年の第12回大会以来、30年ぶり。
 浅草ビューホテルを会場に14日午後1時から開会式。パン・ワナメッティWFB会長が大会を通しての成果に期待するあいさつを述べた。全体会議ののち、午後6時から全日仏関係団体の来賓を招いて歓迎懇親会を行った。
 翌15日午前には、公開企画として地球環境に関する映画「The Economics of Happiness」上映と、スリランカの社会活動家、A・T・アリヤラトネ氏と、アメリカの環境・社会問題活動家のジョアンナ・メーシー氏、音楽評論家の湯川れい子氏による発題が行われた。
 また、午後はメインテーマに沿い、7つのシンポジウムが展開された。テーマは自殺、青少年育成、ジェンダー、終末期医療、平和構築、社会開発、環境。合計35人のパネリストとコーディネーターが、各地域で実践している取り組みや理念を報告。仏教者としての課題などを提起した。
 最終日16日午前には、浅草寺で世界平和法要を厳修。戦争で焼失した本堂再建から50年を記念した大開帳で賑わう仲見世を稚児行列と色とりどりの袈裟、法衣の各国僧侶らが参進したのち、本堂で浅草寺の清水谷孝尚貫主を導師に法要を勤め、世界平和を祈願した。
 大会は同日午後に全体会を開き、大会宣言を採択。宣言は、大会を振り返るとともに、釈尊が説いた「縁起」の教えのもと共に連携し、人々と苦悩を共有し、多くの社会問題解決へ具体的な行動を起こすことを謳っている。
 大会を終えての記者会見で、全日仏の松長会長は「社会問題に対する貢献が、仏教に求められている。大会で、世界の仏教徒がこの点を取り上げたことは大きな成果。今後、仏教徒が進むべき道に大きな示唆をいただいた」と語った。


第39回宗教法人運営実務研究協議会
都宗連


 東京都宗教連盟(杉山一太郎理事長)は10月29日午後、東京都文京区のカトリック東京大司教区で第39回宗教法人運営実務研究協議会を開催した。今回の協議会は、主に回向院への課税問題に焦点をあて、東京基督教大学の櫻井氏が講演した。
 はじめに杉山理事長と東京都の宗務担当の、東京都生活文化スポーツ局都民生活部の平林宣弘部長があいさつ。
 こののち3人の講師による研修が行われた。
 はじめに東京都の都民生活部寺井勝管理法人課長が、「最近の宗務行政について」と題し研修。事務所備え付け書類の提出方法や、不活動法人の対応、文化庁が実施する「宗教法人の行う事業に関する調査」などを説明した。
 つづいて、東京都総務局総合防災部の渡邊俊夫防災対策課長が「東京都の災害対策を聞く―いま、宗教法人の備えと役割とは」と題し、地震や風水害などの自然災害、新型インフルエンザなどの新興感染症、テロや大規模事故などの東京都および職場・家庭での危機管理対策や現状を説明した。
 休憩をはさみ、櫻井教授が「境内地への課税問題と宗教法人の宗教活動―回向院にみる動物供養施設の課税判断をきっかけに」と題し講演。回向院の訴訟は今年7月17日、最高裁で固定資産課税取消訴訟において回向院側が勝訴した。動物供養を行った宗教施設に、収益事業に当たるとし、固定資産を賦課しようとした。本件がはらむいくつもの問題点を、法律、条文と都税事務所の解釈を照らし合わせながらそのズレを解りやすく解説した。
 櫻井氏は、都税事務所が「宗教」や「宗教活動」を定義、判断してよいのか、「法律によらない課税になってしまわないか」と疑問を投げかけた。また、信者・来訪者の利便性のためのサービスである公衆電話、清涼飲料水の自動販売機など宗教活動の一環として存在しているものを分割して課税認定するのは不当、同じ事業でも一般企業と宗教法人では意味が違うと「イコールフィッティング論」の誤りを指摘、税務当局は「何とか課税できないか」との視点から強引に「非宗教」と判断しているのではないか―など課税当局のあり方にも疑問を投げかけた。
 「宗教家がきちんと発言しないといけない。訴訟をするより納税した方が金銭的に安いと妥協してしまうこともあり、宗教連盟として対処することも必要だろう」と指摘した。


宗教情報とメディアリテラシーを考察
RIRC開設10周年フォーラム

 宗教情報リサーチセンター(RIRC=ラーク、井上順孝所長)は11月2日午後、東京都渋谷区の国学院大学で、公開研究フォーラム「<宗教情報>とメディアリテラシー」を開催した。
 フォーラムは、RIRCの開設10周年を記念しての企画。メディアリテラシーとは、情報を読み取り分析する能力のこと。教団の情報・広報担当者や研究者、ジャーナリスト、弁護士らが多種多様な宗教情報をいかに扱い、発信するかなどについて発題した。
 冒頭、井上所長(国学院大学教授)が、フォーラムの趣旨を説明。RIRCは宗教情報を収集し、一部をホームページ上で公開しているものの、その情報が必ずしも正しく伝わっていないことから、メディアリテラシーの必要性を解説した。
 こののち7氏が発題。西浦恭順真如苑宗教情報センター長は、教団での宗教情報データベース作成に関わった中から見えてきたことを報告。大正大学教授でRIRC研究員の弓山達也氏は、宗教界と市民をつなぐものとしての宗教情報を解説した。本山一博玉光神社権宮司は、テレビ番組で霊能者などがもてはやされる背景にある人々の心理について分析。さらに岡部高弘創価学会副会長は、創価学会のメディア対応について説明した。
 宗教情報を発信する側からは、番組制作リサーチャーの高橋直子氏が霊能などを「本物である」として制作される”スピリチュアル”番組 の制作現場と担当者の困惑について報告。大正大学教授で『週刊SPA! 』元編集長の渡辺直樹氏は、マスメディアの「宗教」の取り上げ方について分析した。弁護士の山口貴士氏は、霊感商法問題の現状を報告。憲法の「信教の自由」には信仰を持たない自由、信じさせられない自由もあることを述べた。
 質疑応答では、メディアリテラシーの課題から、宗教番組のあり方、オウム真理教事件と報道、いのちについての教育など、宗教情報に関して多様な質問が提起され、意見が交わされた。



韓国を訪問、孤児救済事業へ支援金贈呈
WCRP人権委

 世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の人権委員会(山田匡男委員長)は11月3日から5日まで、韓国の中国孤児協力委員会(宋美虎委員長)が進めている中国延辺朝鮮族自治州孤児救済事業への第9次支援金贈呈式のため、韓国訪問団を派遣した。
 山田委員長(立正佼成会)を団長に、野村純一副委員長(カトリック)、真田芳憲(立正佼成会)、後藤義弘(ITARI日本センター)、林恵智子(全日本仏教婦人連盟)、阿部公俊(立正佼成会)の各委員と、福島希枝WCRP日本委員会事務局員が参加した。
 贈呈式は4日午前10時半から、ソウル市内の冠岳老人総合福祉館で行われ、関係者など約300人が参加した。慶州ナザレ園理事長でもある宋委員長がWCRP人権委員会と協力委員会との関係、孤児救済事業を立ち上げた故金龍成・元慶州ナザレ園理事長のことなどを話したあと、全員で金氏に黙祷を捧げた。
 山田委員長があいさつに立ち、「子供たちが一日も早く平穏な暮らしができることをを願っています」と述べた。
 野村副委員長が宋委員長に支援金を贈呈したあと、宋委員長支援事業の活動報告を行った。


第43回大阪府仏教徒大会を開催

 大阪府仏教会(増田貞圓会長)などの主催による第43回大阪府仏教徒大会が11月11日午後3時半から、大阪市内のホテル日航大阪で開催された。
 式典は讃歌「衆会」の合唱で開幕し、三帰依文を唱えたあと、増田会長があいさつ。住職在任30年表彰に続いて、全日本仏教会の深澤信善事務総長が豊原大成理事長の祝辞を述べたほか、中川平近畿宗教連盟副理事長などが登壇してあいさつを述べた。
 このあと、特別講演会に移り、「日本はどうなる?日本をどうする!」をテーマに亀井静香衆議院議員、野中広務前衆議院議員がそれぞれ講演した。
 亀井氏は「政治家の力だけではなかなか皆が幸せにはならない。皆さま方のような宗教者が必要です」と前置きした上で、現在の混迷する政治状況、特に小泉改革と言われた新自由主義経済の推進による経済格差の拡大と地方の疲弊を挙げた。最後に「改革改革と言ってやってきたことが、人の心を壊すことだった」と述べた。
 野中氏は、2003(平成15)年の自民党総裁選の最中に突然引退を表明したことなどを述べたあと、「小泉政権は中味がない改革を叫び、皆が熱中したが、かつての南京攻略の時の提灯行列と一緒。また、東京にあった関東軍司令部を『満州』に持っていったが、今はアメリカ軍の第1陸軍司令部を座間に作ろうとしているが、本当に怖い時代になった」と述べた。


環境問題をテーマに50周年記念講演会
新宗連北陸総支部

 新宗連北陸総支部(飯高章友会長)は11月4日午後1時から、金沢市の石川県厚生年金会館で、「私たちが地球環境を守ろう!みんなのふる里、あなたがエコ大使」をテーマに、結成50周年記念講演会を開催。北陸三県(富山、石川、福井)から新宗連加盟教団信徒をはじめ、一般市民など約1700人が参加した。
 北陸総支部は1958(昭和33)年10月25日、近畿、首都圏につぐ、全国3番目の総支部として発足。公園、河川などの清掃奉仕、各種募金活動などを積極的に展開。また、各県の宗教連盟とも協力して、合同での慰霊祭や教誨師活動等に力を注いできた。
 飯高会長があいさつに立ち、北陸総支部の歴史を振り返るとともに、現在推進している環境問題や自殺防止活動に触れ、「近年の世の中は特に自己中心的風潮が強くなり、私たち宗教者の力不足を痛感していますが、少しでも明るく住みよい地域づくりに貢献できるよう、精一杯努力をしていきます」と新たな誓いを述べた。
 岡野聖法新宗連理事長からのメッセージ披露、温暖化防止のための環境学習映像「知ろう、学ぼう、考えよう、地球温暖化」上映のあと、元環境相の参議院議員、川口順子氏が「低炭素社会の実現に向けて」と題して記念講演を行った。
 川口氏はIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告から、すでに温暖化によって影響が出始めている環境変化や経済的問題などに触れ、「地球上の生物同士が依存関係にあります。人間もその一つ、しかしその関係性が崩れている」と指摘した。地球環境に取り組むことは「地球と共に生きる」、「平和に生きること」と述べ、「もっとも大事なことは一人ひとりの取り組み、すべての人が温暖化に加担しているという自覚です」と訴えた。
 このあと「エコ大使宣言」に移り、「エコドライブの実践」「家電製品の主電源を切る」「家族が同じ部屋で団欒し冷暖房や照明の利用を2割減らす」など家庭でできる温暖化対策10項目を全員で唱和し、家庭や地域でエコライフを呼びかけることを誓った。


井戸開祖の生誕120年
思親会

 神奈川県伊勢原市の思親会(脇昌伸会長)は11月15日正午から、井戸聖行開祖の「生誕120年祭」を挙行した。
 井戸開祖は、1889(明治22)年11月15日、岡山県勝田郡に生まれ、1938(昭和13)年2月11日、在家仏教教団として思親会を開教した。
 第1部では、はじめに井戸開祖の生誕から開教に至るまでの生涯を映像で紹介。献灯・献供に続き、脇会長を導師に読経供養を行った。
 小憩後の第2部では、前田稔理事が特別講話。前田理事は、少年時代に接した井戸開祖の思い出を述べるとともに、自らの信仰体験を語った。
 つづいて脇会長が「ご親教」。脇会長は「開祖様は、天啓を受けられてから、釈尊を師とし精進を重ねられ、思親会の基礎を構築されました」と述べたあと、開祖の行願に心を向けた、いっそうの精進を促した。
 さらに日々の信仰について、「求める心より与える心でお導きをしましょう」と、一人ひとりが自らの喜びを他に伝えていくよう説いた。


例大祭を挙行
大和之宮

 山形市城北町の大和之宮は11月3日、第23回例大祭を執行した。今回は祭名を「大転換の御祭」と定め、世界経済の崩壊など、時代の転機を乗り越えていこうとの趣旨で行われた。
 前日2日午後11時40分から神殿で、工藤青房神事長を斎主に神職のみで「御扉開扉(みとびらかいひ)之儀」が執り行われた。
 午前零時、信徒会館で待機していた参列者が神殿に静かに入場。祝詞奏上につづき、参列者一同で神言「天照す光に向う真の道」を36回奏上し、役員らが玉串を奉奠した。
 午前1時半からは特別祈願。祝詞奏上につづき、祈願者の住所・氏名が読み上げられたのち、参列者は神言「天照す光に向う真の道」を360回、一心に奏上した。
 午前9時半からは、「大転換の御祭之儀式」を執り行った。開始の太鼓が打ち鳴らされ、修祓、祝詞奏上とつづいた。玉串奉奠につづいて、一同で「大転換なさしめ給え」と奏上。低頭した参列者に、工藤神事長が真剣による加持を授けた。
 こののち神殿の一角にしつらえた、箱の中の日本列島に、一人ずつ日の丸の小旗を立て、日本の繁栄と教団の隆昌を祈願した。
 斎員から、特別祈願者には祈祷札が、また、財布供養を行った参列者には「ありがとう財布(小銭入れ)」が授けられた。撤饌之儀ののち、「御扉」閉扉され、典儀を終了した。


立教80年会祖の60年祭
解脱会

 東京・四谷の解脱会(岡野聖法法主)は11月4日午前11時から、京都市東山区の泉涌寺で「立教80年会祖(岡野聖憲師)解脱金剛60年祭」を厳修した。
 法要は舎利殿で行われ、女子青年20人が献華、女性部12人が天茶を献供した。これらの様子は、新たな試みとして境内各所に設置したモニターで放映された。
 岡野法主が敬白文を奏上したあと、上村貞郎泉涌寺長老の導師のもと「解脱金剛60年祭法要」が執り行われた。読経、回向文が奏上される中、醍醐三宝院門跡門主名代の仲田順和醍醐寺執行長、岡野法主、岡野英夫理事長、来賓らが焼香した。
 つづいて本年新たに金剛宝塔に斎祀される107霊の「斎祀精霊法要」が営まれ、上村長老が一人ひとりの俗名を読み上げた。読経の中、岡野法主につづいて岡野理事長が焼香、舎利殿に昇殿した斎祀遺族も順次、焼香をした。このあと解脱会の「勤行」が厳修された。
 法要後、仏殿前に設けられた特設ステージで式典が行われた。「君が代」斉唱につづいて、岡野会祖の遺影が掲げられたステージに岡野法主が登壇し式辞を行い、「常に心のなかに金剛さまを念じつつ、現代に対応したみ教えの展開をはかっていかなければなりません。それが金剛さまへのご恩報じであります」と述べた。
 護持奉献金などの「献納の儀」が行われ、岡野理事長から上村長老に目録が手渡された。あいさつに立った上村長老は、「立教80年の奉祝の年に、解脱金剛60年祭を執行できましたのも、全国各地からご参集いただきました皆さまのおかげです」と謝辞を述べた。来賓を代表して仲田醍醐寺執行長があいさつした。
 会歌斉唱のあと、岡野法主をはじめ斎祀精霊奉持者、役員、斎祀遺族らは列を組み、参列者が見送るなかを金剛宝塔へ参進した。宝塔前で「奉斎之儀」が執り行われ、岡野法主により宝塔内に斎祀精霊が安置された。献華、天茶献供のあと、岡野法主が敬白文を奏上し、焼香、「勤行」を行った。最後に岡野理事長が「金剛さまのご精神をしっかりと心に刻み、霊界の御霊と共に、日々の歩みを続けてまいりたい」とあいさつした。


大恩師法会を厳修
妙智會

 東京・代々木の妙智會教団(宮本丈靖会長)は11月14日午前9時半から、千葉県九十九里町の聖地で大恩師法会を厳修した。
 色鮮やかな花々で飾られた須彌壇中央には大恩師・宮本孝平師の遺影が置かれ、献灯・献華・献供の儀でさらに荘厳された。
 「目に見えぬ」のコーラスとともに宮本会長が登壇して焼香、祈願を行った。大恩師讃歌を奉唱したのち、任命式が行われ、新役員の代表者に「御尊影・御法號」が宮本けいし理事長から手渡された。新たに支部長が23名、交替6名が任命され、新支部を生んだ支部に11旒の支部旗が、既に支部旗が授与された支部には12本の法章がそれぞれ贈られた。
 九十九里町の川島伸也町長に文化振興資金が贈られ、川島町長が感謝の言葉を述べた。
 祝電披露ののち、宮本会長が再び登壇し、指導。宮本孝平師の信仰姿勢や教え、生前語った言葉を紹介。そして「私は今91歳になりましたが、とにかく命のある限り、大恩師さまと会主さまの築かれた道を、まっすぐ平らに歩いて行きたい」と自らの決意を述べるとともに、「大恩師さまこそが平和の姿」と述べ、「少しでもそういう人間になるよう精進努力してください」と力強く呼びかけた。
 教団歌を一同で奉唱。玄題三唱ののち、閉式した。
 閉式後、宮本会長が会場の中央を通って退場。会場に詰めかけた信者らと、握手や言葉を交わしながら、笑顔で会場をあとにした。

  

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